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とある社会人の思考ログ。個人的な冒険の書。

田舎ライフのよいところ

生まれも育ちも東京、大学も卒業後の会社も東京。今まで東京以外で暮らしたことがなかった。観光で田舎に行くことはあっても住んだことはなかった。

きっと観光で行くのと住むのとはまた違うんだろうと思っていたけど、やはり違ったので田舎ライフを送る中で得た田舎ライフのよいところをまとめてみる。

 

1. 料理スキルが身につく

東京都内で一人暮らしをしていた時に、料理をした回数は恐らく5回くらいだったんじゃないだろうか。しかも簡単なパスタ。クックパッドを見て何かを作った記憶はない。それでも食生活はなんとかなっていた。栄養は取れていた。何故なら収入を外食にあてまくっていたからだ。1000円+飲み物代でなんとか晩ご飯1食分を食べれる行きつけの某お店を見つけてからはもうほとんどそこに晩ご飯を食べに行っていた。半ば食堂に近い。ちなみに昼食も会社内に食堂があったので自分で作る必要もなかったし栄養バランスもよかった。

さて学生身分でカナダの田舎に暮らすとどうなるか。まずは収入に限りがあるのでそんなに頻繁に外食はできない。そもそもレストランの数も限られている。当たり前だが人口3万人の街のレストラン数とそれと比べ物にならない人口を抱える東京のレストラン数が同じなわけない。収入ほぼなし、レストラン数少ないという相乗効果により田舎に住み始めてから外食がかなり珍しいものとなった。

自分で自分の食べるものを用意しなければいけない生活でも怠惰になるとどうなるか。エンドレスパスタである。しかもソースはスーパーで売ってるものをそのまま使う。野菜などを加えることはない、ひたすら茹でて茹で上がったパスタにソースをかけて食べるだけ。とても簡単ながらとれる栄養はほぼない、パスタが含む炭水化物のみである。

限られた費用で自分の身体にしっかり栄養を与えてやるために料理という技術はとても必要なスキルなのだというのを認識させてくれたのがここ田舎での生活だ。

 

2. 車移動の快適さをより実感できる

東京都内で一人暮らしをしていた時、通勤電車が苦痛で仕方がなかった。行きも帰りも嫌だった。人口密度もそうだし、車内の雰囲気とか。地下鉄だと景色も見えないし。音楽はイヤホンで聴けるけどもちろん箱詰めにされた空間の中で少し耳を塞ぐ程度の聴き方をしていれば他の乗客が発する音はもちろん聞こえる。聴こうとしなくても、聞こえる。

日本でもカナダでも田舎なら車社会だ。自分が生まれ育った東京の郊外もそれなりに車社会だったが、どうもここの車社会の程度とは異なる。まだ自分の地元は電車があったけど、ここは電車がそもそもない。移動するには1時間に1本のバスか、車か。まずここに来て3日目くらいに、1時間に1本のバスを待つのが嫌すぎて自転車を購入。そしてここに来て3ヶ月後に車の購入を決断。4ヶ月分の授業料より安い2000ドル(日本円で16万円くらい)の日本車を見つけて、車詳しい友達に念入りに確認してもらって大丈夫とのことだったので思い切って購入。そもそもそんなに安い車は日本では手に入らない。きっとこっちの方が車は住居とかインターネットとかガス電気とかと同じくらい使って当たり前のインフラみたいなものだから日本より安い価格で手に入れることができるのでは?と思ったりする。

日本でも車は運転していた。免許を初めてとったのは22歳、日本の大学を卒業する直前だったと思う。卒論を書きながら教習所に通っていた。「二兎を追うものは一兎も得ず」ということわざ通りには幸いならず、卒論も提出できたし免許も取得できた。それから日本で運転する時はたまに地元で親の車を運転か、旅行先でレンタカーを運転、というのがほとんどだった。

そして今、この田舎の生活では普段の買い物はもちろん、友達と遊ぶ時も自分で車を出して友達を迎えに行くか、友達の車で迎えに来てもらうかの2択である。公共交通機関を使う選択肢がほぼない。さらに一人で気ままに釣りやハイキングに行くために少し遠出する時ももちろん自分の車を運転する。

車移動は間違いなく電車移動より快適だ。まず間違いなく運転が楽しい。自分で車を操作できる感覚。運転頻度が日本にいる時よりも格段に増えたのでより感じる。そして音楽が空間の中で聴ける。イヤホンじゃなくて、自分だけの密閉空間の中で。そして何より誰かを車に乗せても各自のスペースが電車よりもある。素晴らしいことです。

日本にいる時も車は運転していたけれど、自分の車を持ったことはなかった。自分の車を持った今、自分の第2の家、部屋を持った感覚。これは実際に自分の車を持たないとわからないと思う。

 

3. アウトドアアクティビティやり放題

街の中のアクティビティは皆無に等しい。東京のような大都市には街の中のアクティビティがほとんどだと思うけど、ここはその真逆。ここ田舎には街の外にアクティビティは山ほどある。自分自身もここで、自転車、釣り、ハイキング、カヌー、カヤック、ロッククライミングスノーボードなどを経験した。ここ田舎には街の外にたくさんの山、川、湖がある。つまりそこでできるアウトドアアクティビティもたくさんある。

アウトドアや自然が好きな人ならば田舎暮らしは苦ではないと思う。自分も東京都内に暮らしていたものの春、夏、秋はロードバイク、冬はスノーボードという趣味ライフを送っていたし、平日の会社終わりでも家にいるのがなんとなく嫌で夜な夜な公園で走ったり散歩したりしていた。よく考えれば明らかに自分はアウトドア好きなので今のこの田舎ライフは素直に楽しい。ちょっと車を運転すればきれいで雄大な山並みを見ながら運転できたり、静かな湖畔を散歩できたり、見晴らしのいい山道を散歩できるのは本当にありがたい。

 

以上、田舎ライフのよいところ。もちろん不便とか言い始めたら色々あるけど、いいところもたくさんある。これを書いてて再認識した。

緑の中を歩いて、帰ってから自分で作った料理を食べるとなんだかすごく自然の中で暮らしていることに心地よさを感じる。